ガムメタルワイヤーとは
2003年に、TOYOTA自動車の豊田中央研究所が、開発した「GUMMETAL」という合金金属を応用し、歯科矯正用に開発されたワイヤーです。
一般的には、メガネの一部フレームやゴルフの石川 遼選手使用のドライバー、テニスの伊達 君子選手使用のラケットフレーム一部にも応用されています。
金属が、通常塑性変形するときに起こる一般的な転位現象が伴わない超弾性的性質と、屈曲により加工硬化しない超可塑性を同時に、実現した特異なチタン合金です。
簡単に言えば、しなやかな金属なのに、十二分に強靭であり、従来できなかった屈曲が十分可能であり、しかも曲げても硬くならない為、矯正治療においては自在に歯を3次元的にコントロールしながら、マイルドかつ持続的な矯正力を生み出しえる新しい矯正ワイヤーとして開発され、2010年10月より発売されました。
このガムメタルワイヤーを使用することにより、従来よりも治療の早期から、常に最適な向きと大きさに矯正力を調節でき、また過度な力や疼痛を回避するのみならず、治療手順を単純化、効率的にし、歯の移動の最大効率化を図ることで、治療期間の大幅な短縮も不可能ではないと開発者の神奈川歯科大学成長発達歯科学講座・矯正科の長谷川 信博士は、述べられておられます。
当医院では、この新しいガムメタルワイヤーを使用し、またデーモンシステムと併用する症例など新しい取り組みにより、より歯の移動の最大効率化を図ることで、治療期間の短縮により、出来るだけ患者様にやさしい快適な矯正歯科治療をめざしています。